目元のクマやたるみは、皮膚が薄く、ハリや弾力が低下していることが原因の一つです。これらの小じわを改善するための治療として、現在はレーザー治療やヒアルロン酸注入が一般的です。しかし、これらの治療は効果が限定的な場合があります。そのため、より効果的な治療法が求められていました。

そんな中、2021年頃から美容大国であるイタリアのミラノで、「スネコス注射」という新しい治療法が発表されました。これは、非架橋型の低分子ヒアルロン酸と6種類のアミノ酸を、国際特許を取得した特別な比率で配合したものです。

スネコス注射は、特許取得処方の薬剤「スネコス(SUNEKOS®)」を目の周りに複数回注入することで、真皮の状態を改善し、肌に豊かなハリをもたせて、クマやたるみを改善します。

● コラーゲン・エラスチンの再生

● 目の下のクマの改善

● 小じわ、ちりめんじわの改善

● 肌のハリ・弾力・ツヤの改善

スネコスに含まれるアミノ酸による美肌促進作用

グリシンコラーゲン合成
L-リジンコラーゲン合成
L-アラニンエラスチン合成とコラーゲン合成
L-バリンエラスチン合成、肌のハリと弾力を保つ
L-プロリン天然保湿因子(NMF)、ヒアルロン酸合成、線維芽細胞増殖
L-ロイシン組織にタンパク質合成開始のシグナルを与える

スネコスを皮膚真皮層に直接注入することで、コラーゲンとエラスチンの生成を同時に促進、細胞外マトリックスを増加させることで、真皮のハリ・弾力を改善します。また、目元やおでこのシワ、目の下の青クマ、ほうれい線、毛穴、ニキビ跡、アンチエイジング等にも効果を発揮します。

EUでは医療機器としての認可を受けており、安全性の高い製剤です。架橋されていないヒアルロン酸であるため、一般的なヒアルロン酸注射で問題となる血管閉塞のリスクが極めて低く、異物肉芽腫やアレルギー等の報告はありません。

スネコスが肌を若返らせる仕組み「細胞外基質再生システム」

皮膚は、表皮と真皮の二層構造になっています。特に真皮は、線維芽細胞とそれらの細胞間を埋める細胞外基質でできています。

細胞外基質の主な成分には、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどがあります。スネコス注射には、これらの細胞外基質の成分を増やす働きのある成分が含まれています。

線維芽細胞、ヒアルロン酸、エラスチン、コラーゲンは肌を構成する主要な要素です。特にエラスチンは、真皮内でコラーゲン繊維を連結するゴムバンドのような役割を果たし、組織の弾力を保つために欠かせない成分です。しかし、エラスチンの合成を促進する治療法はこれまで存在しませんでした。

新しく登場したスネコス注射は、今までの治療法では難しかったエラスチンの量を増やすことができる画期的な治療法です。そのため、「エラスチン・ブースター」という愛称でも知られています。

これまで、目元のクマに対する治療法は、血行を促進したり、むくみを取ったりするものでした。しかし、スネコス注射を導入することで、「皮膚に厚みとハリをもたらし、血管などが見えにくい状態にする」という新しいアプローチが可能になりました。

スネコス注射は、真皮の細胞外マトリックスに働きかけ、真皮内を再構築することで、皮膚に厚みを与え、ハリや弾力を取り戻します。これにより、皮膚が薄く血管が透けて見える「青クマ」や、皮膚のハリが失われてたるみが生じ影ができる「影クマ」の改善が期待できます。

施術の特長

より自然な仕上

最近では、注入物を入れすぎて不自然な顔つきになる「オーバーフィル症候群」が社会的な問題になっています。しかし、スネコスに含まれるヒアルロン酸は非架橋のさらっとした超低粘度タイプなので、顔に「詰め物感」が生じることはありません。

また、しわ取り注射の中には、PCL(ポリカプロラクトン)のような異物を皮膚に注入し、組織の異物に対する反応を利用してコラーゲンの合成を促す治療法もあります。しかし、スネコスは体内に元々存在する成分を使用しているため、不必要な免疫反応や炎症反応を引き起こさないという点で、安全性が高いです。

さらに、スネコスは化学物質、架橋剤、生物製剤などを一切含んでいないため、アレルギーなどの心配もなく使用できるという点もメリットです。

●これまで難しかった青クマに、新たなアプローチ

スネコス注射は、従来の血流を促進する青クマ治療とは異なります。この注射は、青クマの原因となる目の下の薄い皮膚に対して、コラーゲンやエラスチンの合成を促し、真皮の状態を改善します。これにより、肌に厚みやハリをもたらし、自然に再生させることで血管が透けにくい肌状態を作り出します。この新しいアプローチによって、より効果的な青クマの治療が可能になります。

また、目の下の影クマ(たるみクマ)の主な原因は、皮膚のハリや弾力の低下です。ハリと弾力を保つためには、真皮内のコラーゲンとエラスチンのバランスが重要です。スネコス注射は、コラーゲン合成だけでなくエラスチン合成も同時に促進するため、目の下のクマ治療に適しています。また、この治療は目の下だけでなく、他の部位の肌のたるみにもおすすめです。

●継続的で即効性もある若返り効果

スネコス注射には、肌のボリュームアップ効果、抗しわ効果、保湿効果などがあります。注入後、約10日で皮膚内の水分量が増え、しわの改善が見られます。さらに、注入から約1ヵ月後にはコラーゲンとエラスチンの増生効果が現れ、肌のツヤやキメが改善され、弾力性(ハリ)が増します。しわも減少しますが、完全な効果が得られるまでには時間がかかります。そして、6ヵ月経過してもその効果が完全に失われることはないとされています。

スネコス注射を受ける際の重要な注意点

スネコスは効果が出やすい治療ですが、注意すべきポイントがあります。まず、一度の施術で結果が出るものではありません。7日から10日の間隔をあけて、最低でも4回の注射を受ける必要があります。実際に効果を実感できるのは、4回目の施術から1〜2ヶ月後です。したがって、施術を開始してから結果が出るまでに、最短でも2〜3ヶ月かかることを知っておいてください。


Q. 痛いですか?
A. 痛みは、注射時にチクッと刺される感覚はありますが耐えられるレベルであることがほとんどです。また、どうしても痛みに弱い方のための痛み対策として、当院では 麻酔テープ(or麻酔クリーム)をご用意しています。

Q. すぐメイクはできますか?
A. できます。治療を行った部位はメイクをなさらない方が望ましいです。
擦ったりしない方が効果が出やすいため、メイクを落とす場合など、普段より優しくお手入れを行なってください。

Q. スネコス注射は、どの位で効果が出てきますか?
A. 初回の注入から10日目にはすでに皮内の水分量や抗しわ作用が出はじめることがメーカー研究で実証されています。目まわりの変化は、初回注入から2ヵ月後に顕著になります。

Q. 効果はどれくらい維持しますか?
A. これは美肌治療全般に言えますが、一度の治療によって改善した肌質の状態を維持するには、定期的なメンテナンス治療が必須です。

スネコス注射は、1回の注入ではなく、2週間おきに4回集中して注入することで肌の組織に変化を促す治療です。そのため、治療を始める際には、集中的に通院できる期間を選んでいただくことをお勧めしています。
個人差はありますが、効果が薄れ始めるのは約6ヵ月後です。そのため、定期的なメンテナンスとして、半年ごとに1クールの治療を受けることをお勧めしています。

Q. 副作用はありますか?
A. 施術直後は、赤み、腫れがかなり出ますが、1時間後にはほとんど目立たなくなります。気になる方は、マスクをご持参されることをお勧めします。

Q. 水光注射(フィロルガ注射、シャネル注射など)との違いは?
A. 非架橋のヒアルロン酸を含む水光注射とスネコス注射は、両者とも小じわの改善や皮膚のハリ・ツヤを与える効果がありますが、そのアプローチには違いがあります。スネコス注射は特に目回りや口元の小じわに効果を発揮しやすいとされており、アミノ酸の種類と配合比率に国際特許があることで成分の効果が高められています。

水光注射は、美容液成分を肌全体に注入し、皮膚の表面的な改善を目指します。
対して、スネコス注射は細胞レベルで肌の再生を促進し、肌質そのものを変化させる効果が期待されます。これにより、肌が根本から若返り、持続的な改善が見込まれ、肌のハリ・弾力性の改善に効果を発揮することが期待されます。

Q. 1クール(4回施術)終了まで他の施術は休むべきですか?
A. 同時に別の治療を行うことは可能です。ボトックスなどの施術を同時に行うと小ジワに対する効果はより高まります。その他の治療も、部位が重ならなければ可能な場合があります。詳細は看護師にお尋ねください。

Q. スネコスは継続的な治療が必要とのことですが、施術の間隔を開けすぎると効かないのでしょうか?
A. スネコス注射の効果を最大限に引き出すためには、施術の間隔が非常に重要です。最初の1クール目では、メーカーが提唱する7~10日の間隔で計4回の施術を厳密に守ることが推奨されています。
その後の維持メンテナンスでは、4~6ヶ月に1回程度の間隔での施術が目安とされます。施術の間隔が長すぎると、元の状態に戻ってしまう可能性がありますので、定期的かつ規則正しく治療を継続することが重要です。

Q. 治療を受けることができないケースはありますか?
A. 妊娠、妊娠している可能性のある方、重度の糖尿病、膠原病患者様、敏感肌の方は治療を受けていただくことができません。詳しくは担当医師にご質問ください。

STEP 1ご自身でメイクを落として頂きます
STEP 2麻酔テープまたは表面麻酔クリームを塗布します
STEP 3「スネコス(SUNEKOS®)」を、医師が極細の針をつかって注入していきます。
所要時間は、目まわりの場合で約10分程度です。
STEP 4鎮静・保湿を行います

○ 施術時間約10~20分程度
○ 施術間隔は7~10日毎に、4回継続していただくことおすすめしています
○ それ以降は目安として4~6か月に1回程度のペースで治療を続けていただくと効果を維持することができます。

直後は、注射した部位が一時的に隆起し、赤みが現れることがあります。患部の状態は蕁麻疹に似ています。約1時間程度で元に戻りますが、当日に大事なご予定がある方は避けた方が良いです。

痛みについては、基本的には注射の瞬間を除いてほとんど感じない場合が一般的ですが、個人差があります。

注射をする際には、注射針が毛細血管に触れて内出血することがあります。この症状は熟練した医師でも避けることができないものです。特に目の下や目じり、ほうれい線など皮膚が薄い部位では内出血が起こりやすいとされています。
内出血が起きた場合は、通常1〜2週間で改善していきます。気になる場合は、内服薬の処方も可能ですので、ご相談ください。

施術名・薬剤名定価割引
スネコス注射(医師施術)1回 ¥66,000※割引対象外

所要時間麻酔クリーム 約20分+施術 約10分(目の下)
※別途、診察やご案内のお時間が必要となります。
治療間隔7~10日に1回、4回継続(1クール)
その後4~6ヵ月に1回
痛み個人差がありますが、麻酔クリームを使いますので針を刺すときにチクっとするぐらいです
メイクメイク可能。ただし施術当日はなるべくメイクをなさらない方が望ましいです。
メイクをされた場合、クレンジングや洗顔時は摩擦に気を付けていただき、保湿を十分に行ってください。
リスク・副作用・術後、薬液が注入されたことで肌にポコポコとした凹凸が現れますが、数時間~翌日には消失します。
・細い針を使用しますが、注入部位に軽い針刺し痕または内出血を起こす可能性があります。症状によって経過が異なり、注入直後から3日前後で消失するものや、1週間以上かけて徐々に消失していくものがあります。
禁忌事項妊娠中・授乳中の方、治療部位に傷跡や化膿・感染症の皮膚疾患がある方、治療中の皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方、極度に皮膚が敏感な方
本施術は、国内未承認の医療機器・医薬品を用いた自由診療です。薬機法に基づき、当院医師が個人輸入手続きを行った医療機器・医薬品を使用します。国内においては、他の同一の性能を有する承認医療機器・承認品はありません。